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60年続く環太平洋学生キャンプの理事が語る、これから求められる人材とは?

環太平洋学生キャンプとは

60年以上続く、日本で初めての学生向け教育キャンプ「環太平洋学生キャンプ」の理事を務める安保圭浩さんにインタビューを行い、これからの時代に求められる人材についてまとめてみました。

”戦後の日本の復興を支えるリーダーを育てる”という想いから始まったこのキャンプで、今もなお伝えられていることとは何でしょうか?

【プロフィール概要】
安保圭浩(あぼ よしひろ)1987年神奈川県出身。
上智大学経済学部経営学科卒業後、株式会社ワンビシアーカイブズで情報管理に係るアウトソーシングサービスやシステム・ツールを提供する営業を行う傍ら、自身も高校生時代に参加した「環太平洋学生キャンプ」の理事も務め、毎年キャンプに向けて、大学生スタッフと社会人スタッフと共に60年以上続くキャンプの企画・運営マネジメントを行う。

これからの時代に求められる人材としての資質って何ですか?

我々を取り巻く環境は日々大きく変わっていますがその中で、複数の人間が協働することによって個人が得られる以上の成果を得ることが出来る、という前提のようなものは変わらずある気がしています。

ですからこの「協働」(複数の人間がより大きな成果を期待し、同一の目的を達成するために活動する)が如何なる環境下であっても実践できる人材がこれから求められる人材のベースになると考えています。

60年以上続く環太平洋学生キャンプでは「友情(Friendship)・協力(Followership)・奉仕(Leadership)」という3つの精神を体得することによって、上述のベースを築くことを目指します。

もう少し付け加えると、バックグラウンドが異なる人と、共生・協働出来ることが重要であると考え、そのためにこの3つの精神が大切だと考えています。

それぞれの言葉が意味するところ、即ち定義は時代や環境、あるいは個人によって異なるものだと思っているのですが、私個人は以下のようにとらえています。

・友情(Friendship):人と人が相互理解を深め、社会的関係性を築くこと
・協力(Followership):協働の中で調整が必要となった際、その目的に沿った形で合意し、協働に参加できること
・ 奉仕(Leadership):目的達成に必要な行動が自主的にとれること

協働、即ち複数の人間がより大きな成果を得るために、同一の目的を達成するために活動を共にする際、この3つの精神が必ず必要になります。

このキャンプは海外学生も参加するようですが、日本と海外の学生に違いを感じますか?

実際このキャンプには、12カ国の1地域から1名ずつ、日本からは15~20名の高校生が参加しています。

期待通りの応えではないかもしれないですが、国ごとに特色がある感じではなくて、あくまで個々の違い、彼らの個性を感じるのみですね。

ですが敢えて言うなら、ここ5年ほどで日本以外のアジア諸国から来てくれる学生の英語レベルが飛躍的に向上しているように感じます。

一方で日本の学生は、概ね私が高校生だった約10年前と変化していないように感じます。

また別の観点で見ると、自国やその文化をはじめとした、自身のアイデンティティを形成するものに対する捉え方が違うように感じます。

感覚に寄るところが多いですが、キャンプ期間中の学生たちを俯瞰で見ていると、海外の学生は自国やその文化、歴史について彼ら自身の言葉で語れているのに対し、日本の学生はその中のより局所的な部分を語るにとどまっていることが多いように感じます。

自分にも当てはまることですが、自分自身が「日本人」として意識的に行動し、話をする最初の機会として、日本人の学生にとっては貴重な体験をしているようです。

安保さん自身も高校生の時、このキャンプに参加され、どんな変化があったんですか?

いい意味で「吹っ切れた」感覚がありました。

当時自分ではそれなりに英語に接してきたつもりで、ある程度やれると思っていましたが、いざ始まって見ると言いたいことが言えない、伝わらない、それでも話は進んでいくので余計に分からない、と気づけば負の連鎖の中にいて、少々混乱したことを覚えています。

そんな中で何がきっかけだったかは覚えていませんが、あっけらかんと自分の状況・意見を言葉はどうあれ主張するようにしていました。

これが「吹っ切れた」感覚ですね。

めちゃくちゃな言葉を喋っていたでしょうから、受け手はさぞ大変だったでしょう(笑)。ですが他の参加者の態度や反応から何となく「伝わっている」感覚を徐々に得ていきました。

そこからも大変でしたが、平然と過ごしていた高校生活から一歩外に出て、異なる価値観・文化的背景・言語を持つ人達と様々なことにトライし、一緒に何かを作ったり、共有することがとても楽しく、素晴らしい世界であることを知りました。

この感覚は以後大切にしていて、大学から今まで自分が何かにトライする際の「加速装置」のような役割を持って私に影響を与えてきました。

おかげで今は世界の様々な国の方々と仕事をさせていただく機会をいただき、楽しく仕事をすることが出来ています。

最後に、これからの時代に求められる人材の資質を身につけるために大切なことって何だと思いますか?

我々のキャンプのように様々な国・文化的背景・言語を持った人達ともそうですが、そこに年齢という多様性も含めて色々な人たちと会って・話して・何かに向けて一緒に活動する体験はきっとその人の糧になるだろうと思います。

しかし、よくよく考えれば、多様な人と協働するということは、身の回りに溢れていることです。

うまくいかないケースも多いと思いますが、私は「国籍や年齢を超えた多様な人と協働する体験」をお勧めします。

インタビュー後記

求められる資質は60年前も今も変わらないのだなということを実感しました。

また、気の合う仲間とつるむ事も人生を豊かにする大切な事だと思いますが、バックグラウンドの異なる人たちと協働をする体験を積む事も自分の可能性を広げ、人生を豊かにする重要なエッセンスなんだということを感じました。

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