本日は、高専学校に通うことに疑問を感じ休学をした西潟くんとともに、高専生のキャリアについて考えてみました。
高専を休学した私の体験談
私は、中学卒業時、「寮生活に憧れていたこと」と「大学受験しなくていいこと」に惹かれ高専進学を決心しました。実際に高専での寮生活や行事は楽しく過ごしていました…
しかし、専門の勉強に興味が湧かなかったため、授業には全く力が入りませんでした…
結局、高専を卒業するときも自分のやりたいことがわからず、就職から逃げるために専攻科への進学を決めました。
そんな中「転機」となったのは、専攻科のカリキュラムにあった4ヶ月の企業へのインターンシップでした。そこで、今までずっと目を背けていた「就職」「働く」ということと初めて向き合いました。
そして、心からやりたいことではないエンジニアになると、絶対に後悔すると感じ、休学を決心しました。
私と同様に「このまま就職していいのかな…」と悩む高専生は一定数存在するかと思います。本日は、「高専生がキャリアに悩む理由」「就職で後悔しないために考えておくべきこと」についてご紹介させていただきます。
高専生がキャリアに悩む2つの理由
高専生がキャリアについて悩むのは不思議なことではありません。その理由としては2つあると思います…
理由1: 中学卒業時点で職種をエンジニアに絞られる
高専生は普通の高校生と違い大学受験というものがありません。これがなにを意味するかというと中学時点でエンジニアになるというキャリア選択をしているということになります。
普通の高校に進めば18で大学に入学するのでそこでキャリアを絞るのですが、高専生は15歳の時にすでにキャリアを絞っていることになります。
無理もないことですが、中学生の「大学受験がしたくない」「楽に就職したい」などの甘い考えで、高専入学を決めてしまうことが往々にしてあります。
理由2:就職活動といえるものがない
高専の就活ではほぼ9割の学生が学校推薦という制度を利用します。
学校推薦とは、高専生が「就職したい」と志望している企業に対して、高専側が推薦状を書いて紹介することです。
どの高専にも就職活動をサポートする就職指導の教員がおり、学校推薦により採用試験を受ける高専生をきめ細かくサポートしています。
一見すると最高のシステムに見えますが、多くの高専生はこのシステムに甘んじて普通の学生は当たり前に行う自己分析と業界研究を怠ります。
その結果、就職後に自分がやりたかったことが本当にこれなのかと疑問に思ってしまうわけです。
就職で後悔しないために高専生が理解しておくべきこと
高専は高校時代から専門知識が学べるため、将来は絶対にエンジニアになる!という揺るぎない意志がある人はスキルを高めることができる最高の場所です。
しかし、私が思うに10代のやりたいことというのは常に変化していくもので、高専在学中にエンジニア以外の仕事に興味が湧いてくることは全く珍しくないです。私がそうであったように…
避けるべきこととしては、高専生だからエンジニアになるしかないと半ば諦め気味に就職を決めることです。
そうならないために、自分がやりたいことはなんなのか、このまま進んでいって大丈夫なのか定期的に考えてみることをオススメします。
実際に4年制大学の就職活動をするにあたっては、自己分析というプロセスを必ず踏んでいます。それは自分自身の経験を掘り下げて今後どうなりたいか考えるものです。
ぜひ学校推薦でこのままなんとなく企業を選ぶのではなく、一度立ち止まって自分と向き合ってみて下さい。