今やるべきことを知る

“当たり前”を疑うことで見えてくるもの[人事コンサル・森山裕介]

将来「地域」をテーマに働きたい学生は必見です。「自分のやりたいという想い」ととことん向き合い、東京を拠点に、地元島根、新潟、ヤップ島まで幅広い大学時代の活動が今の彼をつくっているのだと思います。では、ご覧ください。

業界:人事コンサルティング
職種:人事向けコンサルタント
規模:99名以下
年次:3年目 森山裕介

現在やりたいことをやれていますか?

現在入社3年目になり、企業における人材育成の位置づけを理解し、やっと仕事が楽しくなってきた実感はあります。それは、やりたいことを「やれている実感」を得れる機会が、入社当時に比べ増えてきていることもあると思います。

もともと働き始めるタイミングでは、ひとが「自分の生きてることを大事に思える」機会をつくりたいと思っていました。そのためには、個人が自分を見つめ直す機会や人とのかかわり方を見つめ直す機会が重要だと思っていました。

しかし、あるときをキッカケに個人へのアプローチとともに、組織風土や文化が、個人に強く影響を与えていることに気づきました。だからこそ、最近は個人に強く影響を与える組織の文化を耕すことに強く関心があります。

そんな機会を少しずつですが増やせていることが、仕事を楽しめ始めている要因かもしれません。

しかし、本当にその企業で働くひとにとって必要だと思うことでも、お客様がそれを重要だと思っていないと伝わらないこともありますし、私自身うまく価値を伝えられず、価値として感じていただけないこともあります。そもそもその企業が人材育成や人を大事にしていないと話がすれ違ってしまったりすることもあります。だからこそ、現状に満足せずに、理想のサービスを追求していきたいなと考えています。

自分がやりたいことをみつけた経緯は何ですか?

大学時代に、ヤップ島という自給自足の文化が残る島で生活した経験は、今の自分を動かす大きな経験になりました。ひとことで言うと、自分で自分を受け入れることができた経験になりました。

それは、今まで生きてきた”当たり前”を疑う経験になったからだと思っています。

毎日、日の出とともに目を覚まし、朝起きて、野菜や魚やカニを海や山に取りに行く。ヤシを乾燥させたものをもとに火を起こし、のどが渇いたらココナッツを飲む。夜はホストファミリーと1つのロウソクを囲み談笑し、眠たくなったら寝る。時計なんて一度も見ずに、自然のリズムの中で、日々の生活を営みました。

日本の日常から開放された生活を約2週間する中で、日本にいるときに、周りに「~と思われるかもしれない」ということで、自分の感情をどこかでセーブして、日々を生きている自分に気づきました。自分のいまの感覚に逆らって生きることは、自分の人生をものすごく窮屈なものにしてしまうかもしれないとこの時思いました。

この経験を通して、自分自身、そのとき感じていることを大事にして生きようと思いましたし、そうやって生きるひとが増えるともっと豊かになるんじゃないかなと思いました。それが自分の仕事選びやいま日々の生活をする中で、大切にしていることにつながっています。

自分がやりたいことをみつけるにあたっては、「自分の当たり前を疑う経験や出会いをする」ことで、自分の心の動きを通して、何に楽しさを感じるのか、何におもしろいと感じるのか、そういう経験をするのが大事かなと思っています。

やりたいことをみつけるために、学生時代に経験しておくべきことは何ですか?

とにかく”自分の心が動くもの”に対して、行動し続けることじゃないですかね。

「やばいと思った”ひと”」「感動した”作品”」「見たいと思った”景色”」「行きたいと思った”国”」ワクワクする”心の動き”を大事にして、一歩踏み出して行動しつづけることじゃないですかね。

自分の心が動いたってことは、そこに何かしら引っかかる”自分の価値観や感性”があると思いますし、頭の中で考えていても、わからないことも多いので、行動あるのみです。

個人的には、”やばい”と思ったひとには、徹底的についていく。そのとき持ちうる時間とお金をかけて、訳もわからず会いにいく。自分の目で見て、自分の耳で話を聞いて、そのひとを感じる。よくわかりませんが、そんなことは大事にしていました。

前述のヤップ島にいったのも憧れている人を追いかけていったのがキッカケでした。

学生時代の経験において、社会で働く上で役立ったことは何ですか?

新潟にある地域活性コンサルをやっている企業で、インターンをしたことですね。社長しかいない会社だったので、なんでもしましたが、「働くってめちゃくちゃ泥臭いんだな」ということを感じました。そして、ひとつひとつの自分のやったことがこういう風にビジネスとして形になるのだと。

顧客との地道なメールや電話でのやりとり、企画の作り方から、収支計画のプランニング、集客の方法の思索検討。

自分のミスがダイレクトにお客様に伝わったり、自分の紙に書いたことがサービスとして形になる経験を通して、お金をいただくことや働くことがリアルになりました。学生時代に働くことをリアリティに実感できたことで、仕事に対する幻想を抱かなくなれたのは役立ちましたね。大学時代の経験は、他にも様々あるのですが、きりがないのでこの辺りで割愛します。

これから「やりたい」と思っていることは何ですか?

人のそれぞれ異なる感性がもっと大事にされるといいなと思っています。ひとが本来持つ「~したい」という欲求は、本当に人それぞれであって、何も間違いはない。それこそが、人のエネルギーの根源であり、ものすごい潜在能力を秘めていると思っています。

しかし、社会において、会社や学校などの組織やコミュニティに属す中で、自分の「~したい」という欲求や感じていることよりも、組織や周囲の「~あるべき」という同調圧力や、自分は「~ねばならない」という、本来の自分の欲求とは遠いところで生きている人が多い気がしています。

だからこそ、ここまでお話をしたことと重なりますが、組織の中で”違い”が認め合われる文化や風土づくりや、同調圧力から抑えつけられる、個人の欲求や価値観をも受け止めあえる関係性づくりを通して、窮屈に生きるのではなく、自分の感覚に手応え、豊かに生きるひとが増えるといいなと思っています。

「自分に対する可能性を感じているのに、周囲が理解してくれない」って感じている人って意外といると思うんですよね…そんなひとを後押しする自分でありたいと思いますね。

インタビュー後記

大学時代、自ら会いたい人に会いに行き、やりたいことをやり尽くす。その繰り返しが、今の彼の「やりたいこと」をつくっているんだなと感じました。周りに「~と思われるかもしれない」というブレーキは誰しも持っていますが、そのブレーキをいつまでも踏み続けても、やりたいことは見出だせない。「今、会いたい人はいますか?」「少しでもやりたいことはありますか?」そんな欲求が少しでもあるなら、素直に行動してみてはいかがでしょうか。私も見習わないと…。

キャリアスケッチ 高橋

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