「理由はないけど、新しいことに挑戦することが好き」
最近のインターンシップでは「事業創造を体感せよ」「新規事業立ち上げ」といったテーマのものをよく見かけます。
就活での仕事選びや学生生活において「面白い企画がしたい」「新しいことに挑戦したい」といった理由から、新規事業に携わることや企画職へ憧れを持っている大学生も多いのではないでしょうか?
ただ一言お伝えしておきたいことは「やりたいことが必ずしも自分に向いているとは限らない」ということです。
だからこそ「まずは考えるよりやってみよう」ということで、本日はビジネスコンテスト(以下、ビジコン)についてお伝えできればと思います。
ビジコンとは?
ビジコンとは、複数のチームが、限られた期間の中で新たな事業計画を練りプレゼンをして、審査員の評価から、最も優れた事業計画を競い合う大会です。
ビジコンと一口に言っても、企画する事業の領域がある程度定まっているものもあれば、参加者が大学生限定のものから、社会人まで含まれるものもあります。
また、練り上げた事業計画によっては、賞金が得られるものがあったり、優勝チームはその事業を実際に展開することを約束されるものまであります。
ビジコンに参加すると成長できるのか?
「ビジコンに参加すれば、成長できるのか?」
それは、参加する本人のチームへのコミット度合いによって変わってきます。単に参加することに満足するのではなく、どれだけ頭に汗をかくかが重要なのです。
では、コミットして参加したとして、どんなものが自分の成長として得られるのか3つに分けてご紹介致します。
1,新しい事業を創っていくことを実感地で理解できる
どんなコンテストにおいても、ニーズ把握・ターゲット設定、サービス概要の構想、販売チャネルの決定まで一つのビジネスを創造する一連の計画を練る経験が得られます。
新しいことを構想することは一見楽しいようにも見えますが、様々な観点から思考し続けることは負荷もかかります。
一度体感してみることで、自分への向き不向きや、事業を創る奥深さを理解することができます。
2,ロジカルシンキングが身につく
新規事業立案というと、アイデア発散を想起しがちですが、クリエイティブなアイデアを実行可能な一つの計画に収束させていくことが求められます。
この収束していく段階で、ロジカルシンキングが求められるのです。
ロジカルシンキングは、元々の本人特性もありますが、トレーニングによって鍛えることは可能です。
是非、ビジコンを通じて、自分の頭に汗をかく経験を積んで下さい。
3,プレゼン力が身につく
多くのコンテストは、企画書を提出し、プレゼンテーションをするという二部構成になっています。
一枚の企画書を通してその事業の価値を伝える力、限られた時間の中で「その事業に出資したい」と審査員の心を動かす伝える力が試されます。
学生生活の中で、多くの人前でプレゼンテーションする機会は多くはないので、是非一つの経験として自分はどこまで通用するのかチャレンジしてみて下さい。
参加するビジコンの選び方
ビジネスコンテストと言っても上述の通り、要件や難易度、賞金などもまちまちです。
おおまかに以下の四つの手順で選んでみることをお勧めします。
1,対象を確認する
高校生から参加できるもの、大学生のみ、年齢を問わず参加できるものまでありますが、一般的に年齢制限を設けていないものは社会人の応募も可能なので求められるレベルも高いです。
初めて挑戦される方は、大学生向けのもので探すのが良いでしょう。
2.コンテストの趣旨を確認する
学生の起業家意識の醸成を目指すもの、地方活性化を求めるもの、企業の新規事業を考えるものなど、コンテストによって趣旨は様々です。
地方公共団体が行っているものなどは、アイデアが採用された場合、発表者が主体となって実行することを求められるものが多いなどの特徴があります。
3.エントリーから発表までの流れを調べる
エントリー、企画書の提出、プレゼンテーション、結果発表という流れが基本です。
ただ、企画書の提出後やプレゼンテーションの前段階でフィードバックがもらえるものもあります。
初めての方や、新規事業の作り方を知るために参加される方は、実際にその業種で働く人から指導戴ける貴重な経験になるので、中間でフィードバックがもらえるものを選択するのがオススメです。
4,賞金、商品などインセンティブを確かめる
コンテストによっては、優勝や優秀な結果をおさめると賞金や商品がもらえるものもあります。
こうしたインセンティブがあると、モチベーションを維持できるので、1〜3の観点で自分に合うものが複数あったときは、商品や賞金の魅力で比較してみましょう。
おわりに
ビジコンは、起業を目指す人や、意識の高い大学生が競い合う場というイメージも強いのではないでしょうか?
しかし、キャリア選択をするにあたって、「自分の能力を磨く場」「企画・新規事業などでの自分の適性を確かめる場」としても有用です。
一概に、ビジコンに参加することが就活を有利に運ばせることはありませんが、そこから得られる経験が自己理解を深め、業種選択の決め手となるはずです。